- レシプロエンジン(Reciprocating Engines)
- エンジンの点火・電気系統(Ignition and Electrical Systems)
- 燃料がエンジンに導入される仕組み(Fuel Induction Systems)
- エンジン内部の凍結・着氷(Carbulator Ice)
- 航空燃料の種類(Aviation Fuel)
- エンジンの温度管理(Engine Temperatures)
- プロペラの仕組みとなぜ左に曲がる傾向があるのか?(Propellers and Left Turning tendency)
- 運行前点検手順について(Preflight Inspection Procedures)
- 自家用免許の特権と制限事項(Pilot Cetificate Privileges and Limitations)
- パイロットの等級(Pilot Ratings)
- 航空身体検査(Medical Certificates)
- 必要な携行書類(Required Certificates)
- 最近の飛行経験(Recent Flight Experience)
- 高性能な航空機(High-Performance Airplanes)
- 住所変更(Change of Address)
- 機長の責任と権限(Responsibility and Authority of the Pilot-in-Command)
- フライト前の事前準備( Preflight Action)
- シートベルト(Seatbelts)
- アルコールやドラッグ(Alchol and Drugs)
- 優先権(Right-of-Way Rules)
- 航空管制の指示に従わなくてもいい場面について(Deviation from ATC instruction)
- VFRの天候条件(Basic VFR Weather Minimums)
- Special VFRの天候条件(Special VFR Weather Minimums)
- VFRの運航高度(VFR Cruising Altitudes)
- 航空機のカテゴリー(Categories of Aircraft)
- フォーメーションフライトと荷物のドロップ(Formation Flight and Dropping Objects)
- 飛行計画書の作成(VFR Flight Plans)
- 制限速度(Speed Limits)
- 耐空性証明書(Airworthiness)
- 点検整備(Maintenance and Inspections)
- リコール(ADs, ACs and NOTAMS)
- 事故時の報告義務(Accident Reporting Requirements)
- 管制塔のある空港とない空港での対応(Uncontrolled and Tower-Controlled Airports)
- 空港の標識やサイン・滑走路のライトについて(Airport Markings and Signs and Lighting)
- VASI(Visual Approach Slope Indicator)
- タキシングの手順や地上移動に関して( Surface Operations)
- チャートサプリメント( Chart Supplements)
- 低酸素症・過呼吸・空間識失調について(Fitness for Flight)
- 心理的意思決定(Aeronautical Decision Making)
- 衝突防止策(Collision Avoidance)
- 飛行機のライトについて(Aircraft Lighting)
自家用飛行機免許(Private Pilot)の試験までに満たす必要条件
自家用飛行機免許取得には、学科試験(全て英語)に合格する必要があります。
問題数:60問(3択)
合格:70%以上
制限時間:2時間30分
テスト会場:自分で選べます。私は家の近くのOrange County Flight Center というジョンウェイン空港のフライトスクールでコンピューター試験を受けました
試験についてですが、ギリギリで合格するのはお勧めしません。何故かというと最終試験の時に試験官は学科試験でどこを間違えたか把握しています。なのでそれに関して口頭で質問され、口頭で返答するのは日本人には厳しいと思います。
満点を目指すつもりで取り組むのがよいと思います。私は1問間違いの98%で合格したので、間違えた問題のみ聞かれて楽でした。
学科試験用の問題集はこれを使います。何度も何度も繰り返し行いました。模擬試験5回分あるので、試験前には必ずやるようにしましょう。
練習問題は全部で約800問あります。60%-70%はこのテキストと同じ問題が出てくるので、問題と答えを丸暗記すれば良いと言われていますが、お勧めできません。
しっかり内容を脳みそに叩き込んでおかないと、試験官との最終試験時に、口頭質疑があるのですが、そこで確実に苦労します。
何より安全に飛ぶためにはしっかり覚えておいたほうがいい最低限の項目ばかりなので、反復して学習し、内容をしっかり把握する事をお勧めします。
私は納得できない問題については教官と徹底的に潰していきました。大変でしたが、大好きな新しい知識が吸収できたので、久しぶりに勉強が楽しいなと思いましたね。
問題集の目次は以下のようになっていますが、一つずつどんな内容・どんな問題が出るのか解説していく予定です。
1. 航空力学(Basic Aerodynamics)
2. 航空工学(Aircraft Systems)
3. コックピットの計器類(Flight Instruments)
4. 航空法規(Regulations)
5. 空港の標識(Procedures and Airport Operations)
6. 気象学(Weather)
7. 気象データの確認(Weather Services)
8. 航空機の性能(Aircraft Performance)
9. 航法(Enroute Flight)
10. 航空無線(Navigation)
11. 航空無線のコミュニケーション(Communication Procedure)
航空力学(Basic Aerodynamics)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空力学】についてどんな内容を学ぶのか解説します。
私は経済学部卒で、高校2年の時に文系進むって決めてから数学・物理とかはめちゃくちゃ苦手でした。
なので、力学と聞くと最初は全く頭に入ってこなかったので、最終的には最低限をなんとなく覚えて、暗記した問題が多かったなという記憶です。
下記、実際の項目です。日本語訳をつけていますが、できるだけ英語を英語のまま理解するようにしましょう
揚力・重力・推進力・抗力(Lift, Weight, Thrust, Drag)
飛行機が飛ぶ上の4つの力、揚力・重力・推進力・抗力の問題
抗力については少し深掘した問題が出題されます。
【暗記した文章】
The angele of attack is the angle between the chord line of the airfoi and the relative wind
安定性(Stability)
重心の学習です。重心が前寄りになった場合の影響(メリット・デメリット)、後ろ寄りになった場合の影響(メリット・デメリット)。
これは後々のウェイトアンドバランスという重量の計算や重心の計算をする際に必要な知識になってくるので曖昧にしないようここでしっかり勉強しておくようにしましょう。
ターン・荷重・荷重倍数(Turn, Loads, and Load Factors)
久しぶりにテキスト見ましたが、コメントできないくらい忘れていました(汗)旋回する角度によって、抗力が増す。そこには失速する速度も関わってくるみたいな内容です。私は丸暗記でしたので、苦手な方出てくるかもしれないですね!
操縦(Maneuvers)
風向きによって、各ポイントを曲がる際(旋回時)に風に流されないように、操縦をするテクニックを磨くのですが、結構難しいです。自家用では完璧にするのは難しいかもしれませんが、合格します。風向きと飛行機の習性をきちんと理解してコントロールしようとしてるなというポイントが合格点になっていると予想します。
失速・スピン(Stalls and Spins)
上空で何回も訓練する失速時訓練(ストール/Stall)の航空力学で解説している内容を勉強します。Stallはなぜ起こるのか、Spin(スピン)はどういう状態になった際に起こるのか、そしてそれぞれどのようにリカバリー(回復)するのか学科試験・実技・口頭試験全てで出てくる重要項目になるのでしっかり理解するようにしてください
フラップ(Flaps)
フライトでもお世話になりっぱなしになるフラップ(Flaps)の機能や学術的な内容について学習します。
地面効果(Ground Effect)
この項目の問題は4問あるのですが、暗記しましたね。もちろんなんとなくGround Effectって何?って聞かれたら説明できるようにはしておいたほうがいいと思いますが、さらっとで大丈夫だと思います。
私が暗記で覚えてたキーフレーズは、
・airborne
・surface of the earth
・less than the wingspan length
・Induced drug decreases
あくまでも参考までに(苦笑)
後方乱気流(Wake Turbulence)
後方乱気流の渦の特徴、どうやって生まれているのか、気をつけなければいけない事や、実際に遭遇した場合の対策など学びます。
航空工学(Aircraft Systems)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空工学】についてどんな内容を学ぶのか解説します
工学なので、システム(航空機の仕組みや構造)の勉強になります。航空力学に比べて、頭への入りやすさが違いますね。自動車のエンジンの仕組みなど詳しい方は結構覚えるの早い項目だと思います。
レシプロエンジン(Reciprocating Engines)
エンジンについての学習です。
エンジンってどうやって爆発してエネルギーを発生させ、排気ガスとして出ているのかの勉強です。
エンジンの点火・電気系統(Ignition and Electrical Systems)
エンジンの点火する仕組み、電気系統に問題が発生した時にどういう事が起こるのかなど。
燃料がエンジンに導入される仕組み(Fuel Induction Systems)
燃料と空気をMIXしてパワーを生んでいるが、燃料はどのようにエンジンに導入されているのか。
エンジン内部の凍結・着氷(Carbulator Ice)
エンジン内部が凍結してくると出てくる不具合や対応策など
航空燃料の種類(Aviation Fuel)
エンジンの温度管理(Engine Temperatures)
エンジンの温度管理、高温による不具合、エンジンオイルの役割等
プロペラの仕組みとなぜ左に曲がる傾向があるのか?(Propellers and Left Turning tendency)
プロペラって左回転(反時計回り)しているんですが、その動力によって出る3つの反作用について学びます。航空工学の項目内に入ってますが、個人的には航空力学(Aerodynamics)を勉強しているモードで学んだほうがいいと思います。これも最終試験時の口頭質疑で聞かれました。
運行前点検手順について(Preflight Inspection Procedures)
プリフライトは機長が責任を持って行うのですが、製造メーカー(マニュファクチャー)が出しているチェックリストがあるので、そのチェックリストで順々に毎回点検する必要があります。
C172(セスナ社)のチェックリスト
コックピットの計器類(Flight Instruments)
学科試験対策で学ぶ項目、【コックピットの計器類】についてどんな内容を学ぶのか解説します
コックピットにある計器の動きと読み方の勉強になります。学科試験ではアナログの計器の読み方の試験が多いのですが、私が実際に訓練で乗っていたSlingという小型機はデジタルのコックピットでタッチ型でしたので、ipadが埋め込まれているような感じで、かなり楽しかったです。
参考に画像を載せておきます。
・C152とかC172のセスナ機のコックピット
・Sling LSAのコックピット
エアースピード(Airspeeds and the Airspeed Indicator)
飛行機の速度についての学習です
Indicated Airspeed・Caliberated Airspeed・True Airspeed と3種類あるので、違いをしっかり把握しておく必要があります。実は私はこの問題曖昧にしたまま最終試験に向かいあたふたしたのでしっかり英語で説明できるようにしておきましょう。学科試験では計器に表示される数字の読み方とVスピードについての問題がメインになります。Vスピードには、フラップを出していい速度、その飛行機の制限速度、失速してしまう速度、理想の巡航速度など飛行機によって細かく決められているので、覚える必要があります。訓練器のVスピードは実技訓練やってると自然に覚えます。
高度計と高度(The Altimeter and Altitudes)
海抜、地上からの高度やこれもメーターの読み方やセットの方法等、学習します
これもエアスピードと同様に、Indicated altituide・Absolute altitude・True altitude・Pressure altitude・Density altitude と高度にも種類がありますので、暗記禁物です。学科試験は暗記でもいけますが、理論をしっかり覚えて説明できるようにしておいたほうが後々楽になる項目といっていいです。私はこのあたりも割とざっくりやっていたので、最後の方で苦労しました。ベースになってくる項目なので難しいとは思いますがしっかりと理解する事をお勧めします。
姿勢指示器(Attitude Indicator)
地平線の位置と航空機の姿勢を表示してくれます。表示の内容が理解できれば問題解けます。
旋回の傾きを見る計器(Turn Coordinator)
飛行機が左右に曲がる際に何度曲がっているのかを教えてくれます。表示の内容が理解できれば問題解けます。
飛行計器(Heading Indicator)
東西南北何度の方向に飛行機が向いているのかを教えてくれます。表示の内容が理解できれば問題解けます。
※方位コンパス(Magnetic Compass)
ここから2問くらい出題された。ここも曖昧にして進んでたら記憶によると、内容をしっかり理解しておく事をお勧めします。コンパスって磁石だからエラーが出たり、急に旋回したら傾いてコンパスの動きがゆっくり動いたり早く動いたりする。この辺りの繊細な細かいエラーについて学習するんだけど、私は1時間くらいこの話題だけで教官とあーでもないこーでもないっやって出題された2問とも自信を持って解けました。
航空法規・規則(Regulations)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空法規・規則】についてどんな内容を学ぶのか解説します
この項目は長いです。法律や規則などの決まり事なので、しっかりと覚えるいう頭の作業になります。暗記する項目が多いので、最後の方は単語カード使って反復してました。
自家用免許の特権と制限事項(Pilot Cetificate Privileges and Limitations)
自家用免許では、お金をもらって飛ぶ事はできませんが、チャリティーへの参加の為のフライトならOK。ガソリン・オイル・レンタル代を割り勘するのはOKという問題と解答ですね。
パイロットの等級(Pilot Ratings)
免許のカテゴリとクラスの学習
・カテゴリ(飛行機・ヘリコプター・グライダー)
・クラス(単発陸上・単発海上・双発陸上・双発海上)
航空身体検査(Medical Certificates)
ライセンスを取得するには、健康診断を受け、ドクターが発行する証明書が必要になり、フライトする時は携行する必要があります。40歳以上、以下で更新の期限とか変わったりするので、有効期限日や何年有効か覚えます。
必要な携行書類(Required Certificates)
機長として運航する際は、パイロット免許・写真付きID・健康診断書の3点を常に携行する必要があります。
最近の飛行経験(Recent Flight Experience)
最後に飛んでから2年を経過してしまい、久しぶりに飛ぶという方は、インストラクターに一緒に乗ってもらいOKをもらわないと、一人で飛ぶ事はできません。
高性能な航空機(High-Performance Airplanes)
200馬力以上の高性能な航空機に乗る場合は、地上・実技教習を受けて教官からOKのサインをもらう必要あります。
住所変更(Change of Address)
引っ越したら30日以内に届出してねという内容
機長の責任と権限(Responsibility and Authority of the Pilot-in-Command)
航空機を最終的に飛ばすか飛ばさないかの判断は機長であるあなたの責任である事や、緊急時の報告義務などについて出題されます。
フライト前の事前準備( Preflight Action)
発着空港の滑走路の長さ、空港情報、燃料の計算、着陸できないときの代替プラン等、フライト前の事前準備について学びます
シートベルト(Seatbelts)
乗務員や乗客のシートベルト、肩からかけるベルトをいつ付けるのか等
アルコールやドラッグ(Alchol and Drugs)
アルコール飲んだら8時間は空けてね、血中アルコール度が0.04%以下でないとダメ。 自動車やバイクの運転でアルコール・ドラッグで捕まった場合60日以内にFAA(米国航空局)に報告する必要あり等。
優先権(Right-of-Way Rules)
Rightって書いてあるから右側が優先と思ってたのが大きな勘違い(笑)このRightは権利という意味で、優先権の意味になりますので注意してください
操縦してる時、他の飛行機が見えた。どっちが優先? 私は待機?それとも先に行ってもいいの?というのも法律で決まってるのでそれを学びます。
航空管制の指示に従わなくてもいい場面について(Deviation from ATC instruction)
ATCは空港の交通整理をレーダーや目視で見てコントロールしてくれていますので、その指示に従うのは絶対になりますが、緊急時、衝突しそうな時などはもちろん従わなくてもよくなります。そのような例が紹介されているのを学ぶのが目的になります。
VFRの天候条件(Basic VFR Weather Minimums)
空域や高度によってそれぞれ視程(見通し)や、雲からのどれくらい離れなければならないのかの距離が数字で定められているので覚える必要があります。最終試験の時にもよく聞かれるし、飛ぶ?飛ばないを決める上で大事なので、曖昧禁止項目です(笑)テキストで勉強したあと、暗記する際に役立った図を紹介したいと思います。私はこの図を教えてもらったのが試験直前で、もう少し早く教えてくれよ(笑)と思いました。
当然ですが、地上にある目的物を目で見て飛行するので、見通しがよくて、雲が全くない条件が一番いいですね!ロサンゼルスは午前中雲があってもお昼から雲がなくなる事が多くフライト訓練には向いているなと感じました。
Special VFRの天候条件(Special VFR Weather Minimums)
私は一度もリクエストした事はないのですが、管制官にSpecial VFRをリクエストする事ができます。上記の基本のVFRの天候条件以下の時に特例で飛ぶ事ができるようになりますが、条件があるのでそれについて勉強します。
VFRの運航高度(VFR Cruising Altitudes)
有視界飛行では、飛ぶ高度が決まっています。 ・東に向かう飛行機
奇数+500フィートです。
3500、5500、7500、9500フィートの高さを飛びます。 ・西に向かう飛行機
偶数+500フィート
4500、6500、8500フィートの高さを飛びます
航空機のカテゴリー(Categories of Aircraft)
パイロットの等級のカテゴリーとクラスとごっちゃになるので気をつけてください。
フォーメーションフライトと荷物のドロップ(Formation Flight and Dropping Objects)
フォーメーションフライト、編隊飛行のことですね。どこかに何か提出する必要があるかと思いきや、実は機長同士で事前に打ち合わせをすればOKみたいなさすがアメリカみたいな勉強です
飛行計画書の作成(VFR Flight Plans)
もし事故にあってしまい不時着してしまった際に、予め飛行計画書を提出しておくと行方を探してくれたりします。現在は無線や携帯電話などが発達しているので、計画書を出している人はほとんどいないんじゃないかと思いますが、昔の名残で試験に出てくるんだと思います
制限速度(Speed Limits)
空域によって、または高度によって制限速度が決まっています。これは暗記ですね。
耐空性証明書(Airworthiness)
最終試験の口頭質問で出てきます。お役所関係の必要書類などで、実際に見せてもらったほうが早いです。どこに保管しておくのか?期限などはあるのかなど学習します。
点検整備(Maintenance and Inspections)
メンテナンスと検査はFAA(米国連邦航空局)認定のメカニックが、検査してメンテナンスログブックに記載します。自動車の点検整備簿みたいなものですが、紛失は許されない大事なログブックになります。これも実際に見せてもらってどういう項目が載っているのか、前の点検はいつで次はいつなのか?等、最終試験の口頭質問で聞かれますので、しっかり把握しておくようにしましょう。
リコール(ADs, ACs and NOTAMS)
この項目は暗記ですね。FAAや飛行機の製造業者のリコール情報は従うようにしてくれという内容の深掘りした問題が出題されます
事故時の報告義務(Accident Reporting Requirements)
重大な事故についてはちゃんとNTSBという機関に即刻で報告してねだったり、その他の事故になった際の対応方法について暗記です。
空港の標識や離着陸手順(Procedures&Airport Operations)
学科試験対策で学ぶ項目、【空港の標識や離着陸手順】についてどんな内容を学ぶのか解説します
この章から実践に繋がる大事な内容を机上で勉強していきます。
管制塔のある空港とない空港での対応(Uncontrolled and Tower-Controlled Airports)
トラフィックパターン(交通パターン)、めちゃくちゃ大事です。
日本語で言うと場周経路というのですが、覚えなくていいです。
離着陸する空港のトラフィックパターンは、飛ぶ前に絶対に把握しておく項目です。
離陸して空港から離れる時、着陸する空港に近づいた時、トラフィックパターンに従います。
管制官のいる空港も、無人の空港でもトラフィックパターン決まってます。
一回覚えてしまえば、難しくないので楽しんでくださいね!
空港の標識やサイン・滑走路のライトについて(Airport Markings and Signs and Lighting)
空港内、滑走路やその他の道には、数字や二重線、矢印・記号・看板等様々あるのですが、
それぞれどういう意味なのかという事を学習します。最終試験でも聞かれますので、しっかり覚えておくようにしてください。
VASI(Visual Approach Slope Indicator)
滑走路の横側に、着陸の際の降下の角度によって、操縦席から見える信号機みたいのものがあるんですが、その意味を学びます
タキシングの手順や地上移動に関して( Surface Operations)
セスナのような小型機は地上で移動している際の、風についても意識する必要があります。
風向きによって、操縦桿を前後左右適宜動かして風を逃がしてあげるようなコントロールをしていきます。これは実技でも大事な操縦になってきますし、実技試験時にも試験管に見られている項目になるので、しっかり覚えたほうがいいです。
チャートサプリメント( Chart Supplements)
一部抜粋しますが、空港の細かい情報が書いてある冊子になります。現在はオンラインで見れるようになっています。空港の見取り図や、滑走路の長さなど記載があります。
よく見るのは【Airport Remarks】という備考みたいな箇所ですね。ローカルルールなどが書いてあったりします。
燃料は24時間補給可能ですが、クレジットカードのみです。パラシュートジャンプやってます。という情報を得る事ができますね。
低酸素症・過呼吸・空間識失調について(Fitness for Flight)
・Hypoxia(低酸素症)
・Hyperventilation(過呼吸)
・Carbon monoxide(一酸化炭素)
・Spatial disorientation(空間識失調)
なぜこのような症状が起こるのか、起こった際はどのような応急処置を施すのか、これも最終試験の口頭質問で聞かれるので、しっかり覚えましょう
心理的意思決定(Aeronautical Decision Making)
これは心理学の問題に近いと思われたので、暗記しましたね。英語得意な方はささーっと読めばわかると思いますが、苦手な方は細かいニュアンス等あるので、日本の教官の方に集中して教わったほうがいいと思います。
衝突防止策(Collision Avoidance)
衝突事故が起こる際の、天候状態で1番多いのは晴天の日である事から、どういう目の動かし方(スキャニング)をするべきか。夜間時はどのように衝突防止策を取るのか等の勉強になります。
飛行機のライトについて(Aircraft Lighting)
航空機のライトについてになります
私の時はこんなような問題が出ました↓日本語で書きますね。
夜間フライト時、赤い光の点灯と点滅がコックピットから見えました。どうやら高度は同じところを飛んでいるようです。この飛行機の進んでいる方角はどちらでしょうか?
Answer: 自分の飛行機から見て、左の方向に進んでいる。
みたいな感じです。赤いランプが見えるという事は、飛行機の左翼が見えている事になるので、コックピットから見ると左の方向に進んでいるんだなとわかります。
天気の知識と気象情報の収集の仕方(Weather/Weather Serivce)
学科試験対策で学ぶ項目、【天気の知識と気象情報の収集の仕方】についてどんな内容を学ぶのか解説します
安全に飛行をする為には、天気について詳しくなる必要があります。
空港が発表している気象データを確認したり、航路上、雲の多い場所に巻き込まれないように計画を立てたり、視界の良し悪し、風はどの方向から吹き、どれくらいの強さなのか、雲はどんな種類でどれくらいの高さにあるのか等を細かく学びます。
内容としては中高で習いそうな気象の内容なのですが、私は全く覚えていませんでした。当然ですが英語なので、天気関係は仕組みを覚えたら、最終的には暗記でした。丸暗記でOKなところと口頭試験で聞かれるところあるので、頑張ってください!
北半球の空気・風の流れについて(The Heating of the Earth/Circulation and Wind)
高気圧・低気圧・等圧線・海風の発生パターンなど。地表の加熱に関して。高気圧の風は時計回り、低気圧は反時計回り
気温(Temperature)
温度の逆転現象について。高度が上がるにつれて気温が高くなる現象
湿度(Moisture)
相対湿度、湿度の飽和・不飽和状態、蒸発や昇華、露点の形成など。見慣れない単語が多かったので、単語を覚えるという作業ですね。
気団と前線(Air Masses and Fronts)
前線を通過すると、気温が変化し、風向きが変わります
空気の性質(Stability of the Atomosphere)
・不安的な空気:積乱雲、にわか雨、乱気流、良好な視界
・安定した空気:層状雲と霧、しとしとと降る雨、スムーズな空気、視界不良
実は真夏の快晴の時期で視界も良好なんですが、空気は不安定という考え方をを学びます。
雲の種類(Clouds)
雲の種類について知らない単語ばかりになると思うので、この気候条件で生まれる可能性のある雲は?みたいな事が聞かれるのでしっかり覚えましょう。高度が変わる事によって気温も変化するのですが、その計算(Lapse rate)問題も出たりします。
乱気流(Turbulence)
乱気流を発生させる雲についての問題や、山を越えるときの乱気流、乱気流の時パイロットはどうするべきかみたいな内容になります。
乱気流の強さはこの単語で表します → Light<Modelate<Severe<Extreme
雷雨(Thunderstorms)
雷雲ができるまでの段階が3つに分かれています。
・Cumulus Stage(積雲期) → Mature Stage(成熟期) → Dissipating Stage(消散期)
風の断層(Wind Shear)
風の断層が起こりやすくなるのはいつか?低高度でのWind Shearの危険性など
氷(Icing)
凍結しやすい気象条件・フライト中、翼が凍結して氷が付着してしまった、着陸時どのようにすべきか?みたいな問題が出題されます。
霧(Fog)
霧の3種類(Advection Fog/ Radiation Fog/ Steam Fog)について特徴と名前を暗記です。
霜(Frost)
霜が発生する条件は?霜が航空機の離陸に与える影響について、なぜ危険なのか?
現況の気象データの確認方法(METAR)
KLGB 130053Z 30008KT 10SM CLR 24/13 A2986 RMK AO2 SLP112 T02390133
現況の空港の気象条件を読む練習ですね。この1列に何が書いてあるのかしっかり内容を把握するようにしてください。試験では必ず出ます。
実際は、このテキストを分かりやすくインターネットやアプリで見れるようになっているので、学科試験対策用といった感じですね。↓
予報の気象データの確認方法(TAF)
TAFの読み方も必ず学科試験に出題されます。METARと似てますが、微妙に違うのでしっかり解読できるようにしてください。
TAF KLGB 130004Z 1300/1324 31008KT P6SM SKC
FM130600 VRB03KT P6SM BKN007
FM131500 VRB03KT P6SM OVC015
FM131900 21005KT P6SM SKC
FM132200 28010KT P6SM SKC
実際に現場で見ているのはこれ↓
パイロットレポート(PIREPs)
パイロットが実際のフライトで見た、生の天候情報をPIREPといったパイロットレポートにするのですが、そのフォーマットが決まっているのでこれも読み方を覚える感じですね。 私も1題出題されました。 レポートに記載する項目がアルファベット2文字で出るのですが、それを覚えておきましょう。
航空機の性能(Aircraft Performance)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空機の性能】についてどんな内容を学ぶのか解説します。
個人的には苦労した項目ですね。何度も問題解いて、訳わからなくなったら教官と一緒に解いてあーだこーだやるパターンで最終的には出た問題については全問正解しています。飛行機の安全に関わる大事な項目ですので、曖昧にしないようにしましょう。
重量とバランス(Weight and Balance)とその計算(Computing weight and balance)
新しい言葉がいっぱい出てくると思います。Arm・Moment・CG・Empty Weightなど一回マスターしてしまえばそんなに難しくないので安心してください。体重100キロの人が二人乗って、燃料○ガロン入れて、荷物は○ポンドある。重量的に離陸できますか?離陸できないなら、燃料何ガロンにする必要がありますか?とかそういう系の問題を、航空機メーカーが出してる表やグラフを使って計算する問題が出ます。
空気の濃度と航空機性能(Density Altitude and Aircraft Performance)
上空になれば空気密度が少なくなるため、ガソリンを燃やす酸素が減る、空気の流れが少ない為揚力も減る等航空機のパフォーマンスが下がってしまう為、気圧高度計や外気温度計を読み取り計算していきます=DensityAltitude。これも重要項目で、口頭試験時にその場で計算してみろ!と言われあたふたした覚えがありますので、何を聞かれても大丈夫なようにしておいてください。
離陸距離/着陸時の滑走距離の計算方法(Takeoff and Landing Distance)
外気温・気圧高度・離陸時の重量・向かい風の強さなどを使い、離陸までの滑走距離や着陸してオーバーランしないで止まれるのか。目的地の滑走路情報や気象条件・自分の飛行機のパフォーマンスを見てしっかりと計算します。
離陸時の向かい風・横からの風の成分の計算(Headwind and Crosswind Component Graph)
離着陸時の風の計算は重要です。横風がどれくらいの強さなのか、グラフを見て計算する方法を学びます
航法1(Enroute Flight)
学科試験対策で学ぶ項目、【航法】についてどんな内容を学ぶのか解説します。
実践編といった感じですね。航空地図から飛行ルートを決めて、時間・距離・燃料どれくらい必要か、速度はどれくらいで、高度はどこ飛ぶの?予想到着時間、途中で通る空域は?など机上で実際に離陸して着陸するまでのシミューレーションをする項目です。最終試験でも提出するNAVLOG(航法ログ)にも通じるのでここもしっかりと頭に叩き込んでください。
地文航法(Pilotage)
航空地図上で、緯度(Latitude)・経度(Longitude)がどのように記載されているのか答えられるようになります。ランドマーク(高速道路・山・川)など地上の物を見て飛ぶ航法になります。
時間・時計(Time)
パイロットの共通認識の時間。グリニッジ標準時(ZULUTIME)ですべて表示されます。アメリカの場合、ロサンゼルスとニューヨークでは時差が3時間ありますので、どこを基準にしていいかとなるので、グリニッジ標準時を使ってます。
地形学(Topography)
航空地図の記号やマーク、目的地空港の高度はどこに書いてあるのか等、Sectional ChartというVFR用の地図を見て、答えられるようにします。ここではまだ基礎的な内容のみの問題になっています。
推測航法(Dead Reckoning)
方向・距離・速度・時間を計算して飛ぶ。航空定規・分度計・フライトコンピュータ(E6B)
を使い地図から計算していきます。風向・風の強さ・速度などの条件を与えられ、
航空地図とフライトコンピューターとにらめっこして向かう針路算出していきます。地図上の航路と、コンパス上の航路(真北と磁北にはずれがあるので、それを修正する計算を入れたりします。
フライトコンピューター(The Flight Computer E6-B)
Finding Wind Correction angle and ground speed
コース、エアースピード、風向きと強さの情報から、実際のコンパスでの針路と地上速度(GroundSpeed)を出す計算です
Finding Time, Rate, and Distance
500マイルを180KnotsのGroundSpeedで運行した場合、合計何時間何分かかりますか?という時間を出したり、距離を出したりする計算になります。
Calculating Fuel Consumption
1時間で15ガロン燃料を使用しました。2時間20分であと何ガロン使うか計算しなさい。
111分で30ガロン燃料を使用した場合の燃費の計算をしなさい。
135分で40ガロン利用した事がわかりました。残り25ガロンありますが、何分運行できますか?
というような質問が出ます
Finding True Airspeed and Density Altitude
高度の箇所で出てくる【Density Altitude】の計算になります。最終実技試験で条件与えられて計算しろって言われて焦ったというところの内容ですね。
気温10度、気圧高度10,000Feet、対気速度140Knots の条件からTrue Air Speed とDensity Altitudeを出しなさいみたいな問題ですね。
TASやCAS、Pressure Altitude やDensity Altitude など違いをしっかりわかってないとそもそも解けないみたいな状況になるので、しっかり復習する事をお勧めします。完璧にしておけば最終試験は恐れるに足りずです。頑張りましょう!
空域(Airspace)
ClassA~ClassGまで、空域が細かく定めらています。
これは実際の航空地図と一緒に見ながらやっていったほうがいいですね。覚える事が多いと思いますが、非常に大事。許可なく空域入っちゃって従わないと最免許剥奪されるレベルだと思います。
簡単に言うと、ロサンゼルス国際空港はClass BというAirspace(BusyのBでみんな覚えてます)なんですが、私の乗ってる小型機がLAXの空域に勝手に入っていったら旅客機の離着陸も頻繁なので、大変な事になりますよね。
航法2(Navigation)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空無線】についてどんな内容を学ぶのか解説します。
Navigationなので、車のナビと一緒です。自分の今いる位置を把握するために使ったりするGPS以外にもVORというのがあり、主にそれについて学ぶ項目になります。
VOR
ややこしい日本語訳がありますが、VORで覚えましょう。
フライト中に自分がどこにいるのかを確認したい時、行先の方角を決める時にVORという電波を発信しているステーションが全米にいくつもあるのです、そこに自分の飛行機の電波を合わせて、飛行機のとある計器(下記)を見ると自分がどこにいるか大まかに判断する事ができるんですが、それについて学びます。VORは駅みたいなもんなんで、出発⇨VOR1⇨VOR2⇨目的地フライトと乗り継いでいく形になります。
迷子にならないようにしっかり学ぶようにしましょう(笑)個人的には訓練機にGPSがついていたので、あまりVORを使わないフライトだったので実践で学ぶことができず学科試験は結構苦労しましたが、2-3問出題された記憶があるので、きっちりとマスターするようにしましょう。
VORステーション(フライトしても上空から見えます)
VORの計器(学校にあった訓練器のセスナはアナログ計器)
航空無線(Communication Procedures)
学科試験対策で学ぶ項目、【航空無線】についてどんな内容を学ぶのか解説します。
航空無線を使い、気象情報を聞いたり、管制官と会話したり、一方的に自分の位置を発信したりします。離着陸の許可を得る際にもルールがあり、伝え方など決まっていたりします。
航空通信の手順(Procedure)
各空港にある施設の名前やその周波数、出発する時はいつ交信するのか、着陸したい時は何マイル先で伝えて、その後着陸するまでどうやって通信するか。航空地図に周波数が書いてあるので、この空港の場合の周波数はいくつか?とかこの空港の天候情報を聞ききたんだけど周波数はいくつ?みたいな問題が出ます。
空港管制内でのコミュニケーションとライトシグナル(Airport Traffic area com and Light Signals)
無線が何らかのトラブルで使えなくなった際の、コミュニケーション手段の中で、管制官がレーダーで見てライトで教えてくれるんですが、そのライトの色で、どういう指示なのかを覚える必要があります
学科試験まとめ
以上で全11チャプター、700問前後ですね。ほとんどが新しい知識だと思うので大変だと思います。何回も何回も解くこと・仲間がいたら一緒に問題を出し合ってあーだこーだ話し合って理解を深めたり、教官に細かい点を質問して精度をあげていけば満点も狙えると思いますので、頑張ってください!
ちなみに私は1個だけ間違えたのですが、VSpeedについてでした。
この速度はVy と Vxどっち?っていう問題です。問題がそのままあったので共有します
Q. After takeoff, which airspeed would the pilot use to gain the most altitude in a given period of time?
A- Vy
B-Vx
C-Va
答えはAですが、私は最初Aを選んでて、なぜか見直し時にBにしていました。それ以外の問題は自信満々で解答したので、間違ってしまったのはこれです。これ合ってれば満点だったのにいまだに悔やんでます(笑)
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